新潟県燕市からアウディA4DSG修理で御入庫です。
湿式7速DSGのアウディA4を乗っているお客様から「バックできなくなった」と
連絡がありレッカーで入庫しました。
メーターのインジケーターにギヤボックストラブルのインフォメーションが表示されいます。
走行テストを行うとバックギヤの走行と、偶数段ギヤでの走行ができません。
早速診断機で故障コードを確認すると…
P174E00 ギヤトレイン2バルブ3電気的不良とコードが入っていました。
診断機でクラッチ1、2の油圧ソレノイドバルブのデーターを確認すると
クラッチ1側は変速に応じて油圧の変化がありますが、クラッチ2側はほぼ0のまま変化がありません
ソレノイドに流れる電流もクラッチ2の方は変化がありません
クラッチ2ギヤトレインバルブの電気的トラブルと判断しました。
DSGミッションのオイルパンを外して、湿式7速DSGのメカトロを外します。
かなり重いので注意が必要です。
基盤プレートを外すと、ソレノイドバルブが4個あります。でっかい2個がクラッチ油圧コントロールの
ソレノイドバルブです。真ん中にある光っている2個あるプレートの部品がギヤトレインバルブです。
今回はバルブその物に不具合は無く基盤プレートの断線でした。
トラブルが多いので基盤プレートとソレノイドも交換する事にしました。
基本的に国内ではソレノイドは部品供給されないのでメカトロASSY交換になります。
値段は…非常に高価です…
そこでドイツからリペアキットを取り寄せました。キレイな入れ物にちゃんと入っています。
ソレノイドセットと基盤プレートセット、ボルトやフィルターまで入っています。
交換した部品です。壊すと高いので慎重に作業します。
交換後は、診断機で基本調整とアダプションドライブを行います。
アダプションにはかなり走行距離が必要です。
修理後の油圧データーです。ちゃんと変速に応じて変化します。
ギヤトレインバルブの電流値も、ちゃんと変速に応じて変化しています。
もちろんバックも偶数段ギヤにも変速します!!バッチリ直りました!!
今回のようにリペアキットで修理ができれば、メカトロASSY交換に比べてかなり安く修理が可能です。
湿式7速DSGのトラブルは一度ご相談ください。